銃弾は同級生に向かって放たれる。

その銃弾をリボーンはまた銃弾で打ち返す。

ぶつかったととたんに粉砕され破片がまわりに飛び散った。

それを合図に敵は中に入ってきた。

 

皆は悲鳴をあげながら出口に向かってゆく。

その出口の前にマフィアの一人が立ちはだかった。

マフィアは不敵な笑みを浮かべる。

それで勝ったつもりになっているの?

まったく邪魔な奴だ。

 

そう思いながら手にイクスグローブを装着。

額に炎を宿らせる。神経を集中させる。

足に力をいれてジャンプ。

あぁ身体が軽い。

 

手に炎をためる。

それを敵に向かって一気に放つ。

でも皆に当たらないようちょっと火の量を調節。

敵は吹き飛んでドアにぶつかる。

鈍い音がしてもドアは壊れなかった。なかなかいい質のものをつかっているらしい。

敵の胸倉を掴んでどこかに放り投げる。多分これで気絶したはずだ。

とりあえず皆に逃げてもらわないと。

 

「皆この建物から逃げろ。」

 

「ツナはどうするんだよ!!」

 

同級生の誰かがそう言い放った。

何を言っているんだ。戦うに決まっているじゃないか。

せっかくの楽しい時間をめちゃくちゃにしたマフィア達をね。

 

「さっきも見ただろ。今のオレはお前らの思うような何も出来ないダメツナじゃない。

 って言ってもリボーンからすればダメツナに変わりはないんだけど」

 

「…………。」

 

「ボンゴレ10代目として戦う。それだけだ。」

 

「ツナ……。」

 

「それとこのことは誰にも言うな。何かと面倒なことになる。」

 

フワリと笑う。

指の関節をパキパキと鳴らし敵を見る。

あれ?まだ京子ちゃんが部屋の隅っこにいる。

しかも敵が狙っているじゃないか。

急いで敵の前にはだかる。

 

「イタリア人が女性を狙うとはな。失格だ。」

 

腰にしまってある予備用の小さな銃を取り出す。

リボルバーなので6弾しか入っていないがそれぐらいでも別にいい。

額に標準をあわせてトリガーを引く。

掠れた音とともに敵の額から厖大な量の血が溢れ出る。

それを京子ちゃんに見せないようにする。

 

京子ちゃんを抱きかかえジャンプする。

早く出口にださせないと馬鹿なマフィアに狙われる。

放たれる銃弾を死ぬ気の炎で燃やしながら出口に向かう。

 

「大丈夫か?」

 

「うっうん//////」

 

「良かった。死なれたら困るからな。」

 

「ツナ君はこんな仕事をしているの?」

 

「あぁ。嘘をついていてすまなかったと思っている。」

 

「……………。」

 

少し話している間に出口についていた。

京子ちゃんを地面におろす。

 

「このことは誰にもいうな。」

 

「分かった。」

 

「無事に逃げるんだぞ。」

 

それだけを言い残しリボーンのもとに向かう。

向かう間に何度も死体を踏みそうになった。

死体の数は50。生きているのは30。

80人で俺達に立ち向かおうとしていたのか?馬鹿馬鹿しい。

 

少し焦っている敵の頭に回し蹴り。

頭だけが飛んで身体が立っている状態になった。

頭は変な音をたて、壁にぶつかった。

ピュウピュウと首から血が溢れる奴の身体を思いっきり蹴り倒す。

靴に少量の血がつく。汚い。

 

難しい顔をしているとリボーンに銃のグリップで殴られた。

いっつぅ〜〜〜〜〜〜………。

グリップは硬いから殴られると痛いのに。

思いっきりなぐったら気絶をしてしまうぐらいなのに。

キッと睨みつけるとリボーンは若干眉が上がった。

やばい。かなり怒っている。

 

「ツナ問題だ。オレは今何人殺したでしょうか?」

 

正直いって気持ち悪い笑みを浮かべている。

その間にも銃を構え3人ほど撃ちぬく。

みごとなぐらい額に命中する。やっぱりこいつはヒットマンだ。

どんどん笑みが深くなっていく。

にっこり?いやにんまり?そんな感じの笑い方だ。

 

「リボーンの殺した人数は51人です。」

 

「正解だ。」

 

笑いながら、またグリップで頭を殴る。

痛い。目尻からは涙が浮かび上がってきた。

多分たんこぶができているだろう。

頭を撫でながらリボーンを見る。

 

「オレは昨日の仕事で疲れているっていうのに働かせやがって。」

 

「ついてきたのはリボーンだろ!!」

 

「うっせぇ。」

 

ゴンっと音をたてながらぶつけてくる。

仕舞いには脛を思いっきり蹴られた。

弁慶の泣き所は相当痛いのに。

 

リボーンから命令が下った。

本当なら命令するのはオレなのだが、今はそんな立場ではない。

あとの敵をお前だけで倒せ。

また涙が出そうになる。

服の袖で涙を拭うまねをすると下手糞と文句を言われる。

そんなつもりで拭ったんじゃないやい!!

だんだん敵に腹が立ってきた。この怒りをすべてぶつけてやる。

 

              〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「疲れた。」

 

「テメェのほうが殺した数少ないのに何を言っているんだ。」

 

そりゃそうだけどと反論しながら床に大の字になる。

リボーンはもう大の字になってころがっている。

綺麗に飾られていた家具やシャンデリアは事細かに粉砕されている。

もう原型なんてとどめていない。

床に飛び散った破片はキラキラと輝いている。

そして敵の流した血が池のように溜まり床を真っ赤に染め上げている。

硝煙と血のにおいと人間からでる体液の臭いが混ざり異様な香を放っている。

簡単に言うと臭いということだ。

 

でもその臭いには慣れた。血も見飽きた。人の悲鳴や嘆きだってよく耳にする。

この硝煙の臭いだって多分毎日嗅いでいるのではないかと思う。

本当に皆と違う人生を歩んでしまった。

皆がこの惨劇を見てしまったらどうなるのだろう。

途中で逃げたからこのようなものは見てない。見たら人生ろくな事はないだろう。

一生このことが頭に離れずうつ状態になってしまうかもしれない。

 

うーんと寝返りをうつ。血にふれないように。

今の自分は苦虫を噛みつぶしたような変な顔だろう。

リボーンを見ると目が合ってしまった。どことなく気まずい。

だけど相手のほうはそうでもなかったらしい。

むくりと起き上がるのでオレも一応起き上がった。

 

「テメェのしけた顔見てると胸糞悪いから止めろ。」

 

「もっと優しい言葉をかけられないの?」

 

「ハァ?俺が何でお前に優しい言葉をかけてあげないといけないんだ?」

 

「うっわ可愛くねー。」

 

「俺は少なからずお前よりは可愛い。」

 

睨むようにリボーンを見ると勝ち誇ったような表情をした。

なんかムカツク。

オレだって京子ちゃんにかっこいいとか言われたしー。

口をプクーと膨らましていると手で潰された。

ブッと情けない音をたてながらしぼんでいった。

 

「オレはいつから殺しとか簡単に言えるようになったんだろ。」

 

「それは間違いなく俺が来たからだと思うな。」

 

「……………。」

 

「まぁそんなの別にどうだっていいじゃねーか。それが沢田綱吉なんだからな。」

 

あまり名前を呼ばれたことがないからドキっとした。

リボーンさん。こーゆうのが優しい言葉っていうんだよ。

 

「嫌だったら止めればいいしな。」

 

「そんなことしたらリボーンに会えなくなっちゃうじゃん。」

 

「………お前そんな言葉をよく軽々言うな。」

 

目の辺りを伏せながら言った。

何を軽々言ったのかは自覚していない。

顔を覗くと少し笑っているのが見えた。

珍しい。拝んでおこうか。

手を2回叩くとリボーンに思いっきり叩かれた。

悪ふざけがよすぎたか。ちょっとだけ反省。

 

「反省しているのなら俺をおぶっていけ。」

 

「はぁ??」

 

「はぁ??じゃねぇ。俺は疲れて動けないんだ。だからおぶれ。」

 

「オレも疲れているんだけど。」

 

「俺の方がたくさん殺したよな。」

 

「はい分かりました。リボーン様。」

 

オレよりも少しだけ身長の低いリボーンを背中におぶる。

やっぱり軽い。いいなー軽くて。

ゆっくり歩く。なんかのんびりするね。

休暇じゃないような休暇になってしまったけどリボーンと一緒にいれるからいいか。

 

「帰ったら一緒にベッドに入るか?」

 

ニヤリと笑うのが気配で分かった。

何かをたくらんでいるのは最近になってよく分かるようになった。

オレの耳を甘噛みしている。

変な声が出そうになるのを必死におさえハッキリと言う。

 

「遠慮しておきます。」

 

帰っても休めないようだ。

そんなのは承知だけどな。

でもちょっとだけ頬を緩ませながら、壊れたドアノブを回した。




 




 あとがき

なぜ山本と獄寺が同窓会に出ないのかって?
それは私にも分かりません(ぇ
いてっ!石を投げないでください!!
表現の仕方がへたくそだって?
それは私の文才がないからです(キッパリ
いてっいててて…石を頭に投げないでください!!
変な小説ばかり書いちゃいますよ!!!!(ぉい